犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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今気になる作家のひとりが米澤穂信です。

省エネ高校生(つまり無駄な力はつかわない受動体質。)折木奉太郎の推理が冴える<古典部>シリーズをはじめ青春ミステリー的ライトノベルという位置づけだったのが、最近は一般書扱いになってきましたね。
角川スニーカー文庫から出ていた「氷菓」「愚者のエンドロール」は今では一般向装丁の文庫となっているし、古典部3作目の「クドリャフカの順番」にいたっては文庫ですらない・・・
図書館のYAコーナー*には、スニーカーの2冊とともにB6版の「クドリャフカ~」が並んでいます。
できればシリーズは同じ大きさでそろえたいです。
しかも、ワカモノは文庫の方を好むようなので。(と、元YA担当は思うわけです。)

犬はどこだ
米沢 穂信著
東京創元社 (2005.7)


さて、この作品「犬はどこだ」は、これまでとは少し雰囲気が違います。
主人公は元銀行員の25歳。いろいろあって田舎に帰ってきた彼が犬探しの調査事務所を開くところからはじまります。
業務内容は犬探しのみ。しかし、依頼は失踪人探しと古文書解読。いや、引き受けたからにはやりますけれど・・・

主人公の脱力っぷりは過去の作品と似ていますね。
すこし大人な彼は、自分の描いていた将来図とかけ離れたところにいるやるせなさや無念な気持ちが漂っています。そこら辺が高校生とは違う。
もうひとりの登場人物、高校時代の後輩にして押しかけ探偵のハンペーは、まったく逆のタイプ。
そんな2人とふたつの事件がうまくリンクしていく様子は、そうなるんだろうなぁと思いつつも読ませます。

登場人物が理屈っぽいところも個人的に好きです。
盛り上がりすぎず、盛りさがらず、つねにたんたんとした語り口。
今回は、インターネット絡みの事件に発展していくのですが、その部分で少しわからないところもありました。
読後最初の感想は、ネットって怖いなぁ。
どこにいても、なにがきっかけで人生が変わってしまうかわからないものです。

今までの作品の中では一番の面白さ。(ん~、でもやはり<古典部シリーズ>に肩入れしちゃいますが)新しい作品を読むたびにそう思うので、いつも次を期待してしまいます。

読み終わった後で「このミステリーがすごい 2006年版」の10位の中に入ってるのを知りびっくり。おお~、評価されてるんだね。と、うれしくなりました。

米澤穂信氏サイト⇒http://www.pandreamium.net/index.html

*YAとはヤングアダルトの略の図書館用語です。13~19を対象にしたサービス。

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「犬はどこだ」米澤穂信

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Author:torota
寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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