犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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辻村作品2作目に「名前探しの放課後」を選んだのはほかでもない、今回もまた<自殺者の名前が思い出せない>話だから。
これは「冷たい校舎の時は止まる」の対になる作品なのだろうか?いじめや自殺というテーマは作者にとってどんな意味を持つのだろうか。
そしてそんなことよりも、シチュエーション別の同じテーマで別の解決をみせたいのかなと思ったから。
気になります。

「名前探しの放課後」辻村深月

雪深い町に住む依田いつかは、高校一年生。その日、友人を目の前にして不思議な違和感に襲われる。目に入った撤去されたはずの看板。あの看板がなぜまだあるんだ?なぜか突然3ヶ月前にタイムスリップしてしまったいつかは、重大なことを思い出す。もしかしてそれを防ぐことが自分にできるだろうか。
「これから、同じ学年の誰かが、自殺するんだ」
誰かを探すためクラスメートの坂崎あすなたちの力を借りた名前探しが始まる。

名前探しの放課後(上)名前探しの放課後(上)
(2007/12/21)
辻村 深月

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名前探しの放課後(下)名前探しの放課後(下)
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「冷たい校舎の時は止まる」は優秀な高校生たちだったけれど、こちらは割りと普通の高校の話。むしろいいかげんで友達づきあいも薄い”いつか”が、自殺を止めたい。それは、正義感ではなく知ってしまったから、知っていたのに何もしないなんて罪悪感に苛まれたくないから、という気持ちで人とつながりを持って、自分の過去も乗り越えていく(というと臭いけど)のは素直に好感が持てた。
下巻まで一気で、でも結末はこれじゃあないでしょ?と疑って読んだにもかかわらず、あらわれた結末に。
そんなのありですか?
いや、結末が悪いというわけではない。そこは、まあ想定内。ただ結末にいたる展開に、ええーっ。と、声が出ちゃう。
本当におもしろく読んできただけに、彼らの行動が嘘くさくみえてしまって残念だ。すべてを現実的にする必要はないけれど、それにしても無理があると思う。

どうやら辻村作品は刊行順に読まないといけないということに気がつきました。
前の作品とどこかで何かが繋がっている。
自分の知っている人物が別の作品にこそっと出ている。もしくは同じ現象があることで作品同士につながりを見つける。それは読み手としては楽しいものだけど、この作品では核心に触れる部分に直結してくるのでその前作品を読んでないとまったく意味がわからない。逆に言えばその作品を読んでいれば、最初から登場人物が気づいていないことをすでに知ってるぞ目線で読むことができる。
なんとなく不自然に匂わせている部分があったので、なにかあるんだろうなとは思っていたがこればかりは読まねばわからん。
さすがにそうゆう作りはどうかと思うんだよなぁ。
もっとガチンコで勝負できるのに。

「冷たい校舎の時は止まる」でも思ったけど、登場人物のキャラが立ってるのでこの人の本は映画化しやすそう。個人的には「名前探しの放課後」でスクリーンいっぱい走り回って欲しいです。嗚呼青春。
これもまた現役に読んで欲しい本。

そして仕方ないから次は「ぼくのメジャースプーン」を読みますよ。

コメント

映画化、いいですね。
読後感もさわやかで良かったです。
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寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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