犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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千年記念とか、そんなのじゃない。
ふと思い返せば他の本読みさんたちと比べて、あまりにも基本を読んでいない。
それもどうなんだろう。
そんなことを思っていたところへ、源氏物語の新訳の話を聞いたのだった。

「そうだ、源氏物語を読もう!」

源氏物語〈第1巻〉桐壺~賢木 (ちくま文庫)源氏物語〈第1巻〉桐壺~賢木 (ちくま文庫)
(2008/11/10)
大塚 ひかり

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ところで、「源氏物語」といえば「あさきゆめみし」ですね。
源氏物語で卒論を書いたという人でさえ、「あさきゆめみし」で勉強したと言っているのだから
ホンモノだ。
キラキラした公達が、はらはらと桜が舞うようにあっちへこっちへ。
とにかくいろいろなシーンが美しくて、上手にぼやかしてるな・・・と、遠い記憶を辿ってみる。

あさきゆめみし 1 完全版 (1) (KCデラックス) (KCデラックス)あさきゆめみし 1 完全版 (1) (KCデラックス) (KCデラックス)
(2008/04/25)
大和 和紀

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なんとなく話の流れは覚えているんだけどな。
脳内引き出しをひっくり返して思い出しつつ、大塚ひかり訳「源氏物語第1巻」に取り掛かる。

簡単にまとめるとこんな感じ。

[桐壺] 
桐壺帝の溺愛により桐壺更衣大迷惑をこうむるが、なんとか光る皇子出産。その後、空気の読めない帝のせいでみなに妬まれ衰弱し亡くなる。
帝、桐壺更衣に似ている藤壺女御にご執心、瞬く間に元気になる。
帝、皇子を源氏に降格する。これにて、光源氏完成。
源氏母に似た藤壺に想いをよせる。(父子で同じ考えなのね)

[帚木]
<雨夜の品定め>どんな女がいい女か。平安貴族、これでもかと女を語る
源氏、中流の女に興味津々。ブラブラと徘徊し機会をうかがう。強気で家に泊めてもらい、人妻・空蝉を無理やりむにゃむにゃする。

[空蝉] 
前回目をつけた空蝉を忘れられず、彼女の弟を使って執拗に迫るが、人違いした挙句の勢いで空蝉の義妹・軒端荻をむにゃむにゃする。

[夕顔] 
頭中将が捜している愛人だと知りつつ、その魅力におぼれ夕顔を連れ去る。むにゃむにゃした後、夕顔変死。源氏びびって逃げる。でも、俺は冷たい男じゃないよと取り繕う。
頭中将と夕顔の娘・玉蔓を引き取りたいと思うが手に入らず。

[若紫] 
具合が悪くて療養のしていたはずだが、常日頃怠らない周回チェックの甲斐あって紫の上発見。
あまりのかわいさに「俺好みに仕上げたい」妄想いちじるしく、藤壺の兄の子どもと知りますます盛り上がり気持ちの赴くまま誘拐する。
藤壺懐妊。源氏との子だと苦悩する。

[末摘花]
どうしても夕顔を忘れられない源氏。夕顔に代わる<みんなが知らなくて、かわいくて、気軽に遊べる女>を求めて手を尽くす。目をつけた姫を何とか口説き落としてむにゃむにゃするが、どうも様子がおかしい。自らの失敗を悟りつつ、もしかしたら前よりよく見えるかも!望みをかけて確認するがあまりの不細工に「むしろ俺以外誰も結婚なんてするヤツいないだろ」と、面倒をみることにする。

[紅葉賀] 
藤壺出産。源氏苦悩をものともせず頭中将と女を張り合う。結局ふたりとも老女房・源典侍とむにゃむにゃ。

[花の宴] 
弘徽殿女御の妹・朧月夜登場。かわいらしく歌を歌いながら歩いていたところ突然源氏に連れこまれむにゃむにゃ。源氏、恐れを知らず箱入り坊ちゃんの力をみせつけている頃。この逢瀬が後に右大臣派との関係悪化になる。(源氏は左大臣派)

[葵] 
桐壺帝(源氏父)譲位。朱雀帝(源氏の母違いの兄)即位。葵の上と六条御息所が賀茂の祭りで車争い。
六条御息所、自分の知らないうちに生霊となる。
葵の上、夕霧を出産後死去。
源氏生霊に思い当たるふしがあるため六条御息所の家への足がさらに遠のく。

[賢木] 
六条御息所、源氏との別れを決意。逃げれば追うの原則。源氏「いなくなるなんて言わないで」などと会いにいきむにゃむにゃする?
桐壺院崩御。源氏の庇護者いなくなる。
悲しみにくれつつも、父亡き後の藤壺との関係を期待する源氏。期待破れ藤壺出家する。
朧月夜との密通が右大臣にばれる。弘徽殿大后激怒。

さあ、光源氏の栄華も下降。第2巻、冬の時代到来か?

まとめると見も蓋もない話になりますが、苦しい[桐壺]をなんとか読み終えた後の[帚木]がとても軽妙で読みやすくおもしろかったのが意外だった。その後は順調に読み進む。
なにしろ、桐壺帝がうっとうしくてうっとうしくて。あの姿を目の当たりにしていれば世間の人は呆れて当然と思っていたが、崩御の際「とてもよい御世であった」との文章にびっくり。
あれが帝の一般的姿か?源氏の女遍歴は帝の血だったという証明のためなのだろうか。

いつの時代も、女はちょっと焦らして即レスしない。これが鉄則なのだそうだ。
ちなみに源氏はすごーく冷たくされると燃えるタイプ。
藤壺はかなり源氏に厳しい。「あさきゆめみし」では両思いのように描かれていたらしいけれど、少なくともこの本を読む限り藤壺ほどクールな女性はいないと思う。
自分の感情を相手にさらさず、息子の行く末をまず第一に考えて行動する。
息子愛の中に源氏への愛が少しでもあるのか、キライではないと思うけれど謎。
反対に六条御息所は、源氏の手紙にはすごい速さでお返事をしているのが敗因。

さて散々なことを書いてばかりで可哀そうになったので、源氏のよいところをひとつ。
それは<どんな女でも一度手をつけたら最後まで面倒見る>の気持ち。
世の男性見習って欲しいですね。

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寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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