犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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『ブタがいた教室』
実際にある学校の先生によって行われた授業。
それは<ブタを飼ってみんなで育て、最後は食べよう>というもの。
この出来事を原案として考え出された映画で、子役は自分たちの意見で話をする(脚本なし)という
半分ノンフィクションのような面白い試みをしている。
小学校6年生の子どもたちが、生き物を食べるということ。

ペットと家畜の違い。自分たちが悲しいからって他の子に押し付けていいの?
あんなにかわいがっていたのに食べるなんて考えられない。
でも、じゃあ自分たちには何ができる?

素朴な質問がわんさかで教師役の妻夫木君もたじたじ。
今の子どもたちにはこれくらいインパクトのある授業じゃなくちゃ伝わらないのかもしれないと思ってみたり。
かといってあれ程特別な授業を受けたからといって、何も変わらないのかも知れないと思ってみたり。
ピンヒールでお尻をゆったりとふりながら、カツカツ廊下を歩くPちゃんに悶えてみたり・・・
最後の<食肉場へ連れて行く><下級生に面倒を見てもらう>討論は、台本なしの生意見だけあって見ているとついついつられます。
ああ・・ううっ。Pちゃんへの愛はみんな同じなのに。
子どもって鋭い。厳しい。痛い。

前田哲監督:妻夫木聡、原田美枝子、田畑智子、大杉漣

『マルタのやさしい刺繍』
スイスの映画。
夫をなくしてやる気の出ない80歳の老女マルタ。
一日中ぼんやりとしては、ふさぎこんでいる。
そんな彼女にも、その昔夢があった。職人として自信を持って作るレースに刺繍。
美しいお店をパリに開きたい。
ふさぐマルタを元気づけ、もう一度夢を追いかける後押しをしてくれる村の女友達。
しかしその夢が<ランジェリーショップ>を開くことだったことに、反感を持つ友達や恥ずかしがる息子、村の恥だと騒ぐ男たち。
保守的な村で、わかりやすい妨害を受けつつ、俄然やる気を出すマルタ。
落ち込んでも泣いても人生は一度きり。
やりたいことをやるが吉なのだ。
いくつになっても女性は元気。そして友情は健在なのだ。
鷲鼻でゴツゴツしたスイスの素朴なおばさん、おばあさん。
その手からあんなに素敵な刺繍が紡がれる。(もちろん苦手な人もちゃんといた)
そこがまた、親近感があってかわいらしい。
あんなかわいいランジェリー、見たら即買いですね。
実際にはありえないだろ、映画だから・・・と思うより、何よりもまず行動することが大切なんだよ
と、勇気付けてくれる作品。

ベティナ・オベルリ監督:シュテファニー・グラーザー、ハイディ・マリア・グレスナー、アンネマリー・デュリンガー、モニカ・グブザー

スイスからパリへ『ビフォア・サンセット』
『恋人までの距離(ディスタンス)』で描かれたアメリカ人男子とパリ女子の出会いから9年後。
続編として作られた作品。
結局出会った時にした「半年後に会う」約束は果たされず。
のちに作家となりその出来事を小説にした男子は、本の出版のために再びパリへ行き女子と再会する。
ちょっとほろ苦い大人になってしまった二人のパリでの半日。
大人って我慢することばかりで煮詰まってしまうものなんですね。
自分は左的人間ではないと強調する女子の飼っている猫の名前が<チェ>。
そういや、うちのフランス的ぬいぐるみネコの名前は<シャ>なんです。
関係ないけど。
パリ。
とても洗練されていてそれでいて閉鎖的な感じもする。
臆病になり諦めることを覚えてしまった大人のふたりが少しずつ本心をみせていくところが
ゲームのようであり不器用でもあり、大人っていろいろ複雑だ。
しみじみジワリ。

リチャード・リンクレイター監督:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー

『トウキョウソナタ』
リストラされ家族ともうまくコミュニケーションをとれない父
今の人生を投げ出したいと思いながら、それを誰にも気づいてもらえず母親業を勤めている母。
クラスから一人浮く次男と突然米軍に志願などする長男。
4つの個が、ひとつの家にいる。
そんな現代的家族のありかたを黒沢清が撮りました。
退廃的母親をやらせたらピカイチの小泉今日子
自分の位置がうまくつかめない煮詰まり父の香川照之。
ああ、ここにも煮詰まってる人がいた。
溜めて溜めて溜めてますって感じが最高です。香川クン。
それにしても終盤から突然劇的にリアリティがなくなるあたり、狙いなのでしょうがどうなのでしょう。
最後の静かなクレジットがとてもよい。
こうゆう映画、キライじゃない。

黒沢清監督:香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海

『ぐるりのこと。』
この中で、一番実感がこもってしまうのがこの映画。
これは演技なのか・・・?いい味だしているリリー・フランキーと、この人は上手だなぁ。と心から思う木村多江の夫婦が、なんとなく結婚して子どもができその子どもをなくす。
その悲しみから逃れられない妻とただ隣にいる夫というふたりから、本当の夫婦になるまでの10年間を描くものがたり。
だと思う。
原作モノが多い中で、監督自身が脚本を書いて撮る作品を見ると、
やはり撮りたいという対象に対する気持ちがダイレクトに伝わってくる。
監督である以上、映画を作ることができるのならば、そうでなければ自分の表現したいものは観客に伝わらないのではないか。
橋口監督自身がうつ病だったという経験から描かれるシーンは現実的であって、それでいてそこだけを描くのではなく、家族のこと社会のこと、いろいろな枝葉が広がっている。
様々な形の人の苦しみ。
今そこで笑っているからといって、その人につらい過去や現在進行形の悩みがないとは言い切れない。
口に出さない心の奥で、千差万別の思いがある。
そんな人々の気持ちをうまく表現した映画だ。
脇役も豪華。
ここにも!またまた!というくらい、名脇役がでてくるのをみるのもまた楽しい。

夫の仕事が法廷画家ということで、数限りない有名な事件の裁判シーンを再現。
あの…本当に裁判員制度不安になってきました。
だって被告は手加減なしですよ。
重要事件に当たった場合は、大丈夫じゃないでしょう!

最後に、中目黒のとんかつ八千代の潔さに感服!!

橋口亮輔監督:木村多江、リリー・フランキー、倍賞美津子、柄本明、寺島進

まあ、ざっとこんな感じで。

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寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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