犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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サプライズマジシャン道尾秀介の大技小技が冴えわたる!
最後まで作者の意図はわからないだろう!解けないだろう!(みたいな)

新潮社さん、なんだか帯が煽りすぎじゃないですか?

見ためハードボイルドです。
特徴的な耳を持つ三梨(みなし)は盗聴専門の探偵。
現在の仕事は、ある楽器メーカーからのライバル会社スパイ疑惑調査だ。
その調査(盗聴)中に偶然ある女の話を耳にする。
彼女に興味を持った三梨は、自分の事務所に誘うことにしたが・・・。

想像する三梨の耳と同じように読み手にも耳を意識させる文章は考えたな、という感じ。
目で字を追っているのにまるで耳で仕入れた情報のように思えてくるのだ。
個性ある登場人物たちのドタバタも、キャラが立っているという点ではいい。
最初はもっと荒唐無稽なのかと思って、三梨の耳もみんなの謎も期待でいっぱい。
(想像力がないので、猿の耳かと思ってましたが。)

確かに作者の意図に嵌まりましたよ。
でも、半分くらいからなんとなくわかってきてしまい、いや、すべてわかったわけじゃないけれどわかったって思ったら急に冷めてしまった。

そして肝心のミステリー部分がなぁ。
三梨の謎、三梨の元彼女の謎、夏絵の謎、アパート住民みんなの謎、そちらを重視するあまり探偵としての本業があまりにもお粗末ではないですか。
もうひとつのテーマを隠し技としたいのはわかりますが、エンタメでもミステリならばそこはきっちりしていただかないと。

でも、素直な人はきっと楽しめると思います。
若い子だったら考えさせられたりするかもしれない、かな。

片眼の猿
道尾 秀介著
新潮社 (2007.2)
ISBN : 4103003324
¥1,680


道尾作品を初めて読むなら、東京創元社のミステリ・フロンティアから出ている「シャドウ Who’s the shadow?」からがよいかも。「このミス」にも入って評価もいいです。

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お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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