犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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以前、何の情報も得ずにみたジョージ・クルーニー初監督作品『コンフェッション』が面白かったので、『グッドナイト&グッドラック』も期待大で映画館へ。
『コンフェッション』は、チャック・バリスという70年代にアメリカで活躍していたテレビ番組のプロデューサーが実はCIAの工作員としての2重生活を送っていたという話。

そして今回も、実在の人物の話。
1950年代、赤狩りをすすめるマッカーシー上院議員に対抗し人々に真実を伝えたエド・マローが主人公。
前回にましてノンフィクションよりの映画になってます。

その日は、雨降りの水曜夕方。
なんでこんなに並んでるの?と驚いたくらい長蛇のレディースデイの列なのに、館内はがらがら。
みんな、『陽気なギャング』を観にいったのかな。

エド・マローの功績をたたえる会の様子から始まるスクリーンは全篇モノクロで
それによって昔の優雅で華麗なアメリカの雰囲気が伝わってきた。
そんなステキな時代であっても、人を裏切り密告し陥れる、というのが怖い。
思想の自由を認めず危険と判断されたものは(その判断の真偽はわからなくても)排除していくという考え
独裁のような政策は、昔も今も人を不安にさせ、そのためにさらに深い穴にはまっていく。
今あえてこの内容を映画にしたジョージ・クルーニーの気持ちがわかるような気がする。


赤狩りについては、ジェイムズ・エルロイのLA4部作(3作目の『L.A.コンフィデンシャル』が映画になってますね。)の2作目「ビッグ・ノーウェア 」を読んだ時、
エリア・カザン監督のアカデミー賞名誉賞受賞の時の微妙な雰囲気で、
なんとなーく理解した気になっていただけに
この映画で初めてみたマッカーシー上院議員にびっくり!!

あんな、とっちゃんぼうやみたいな顔をした人だったなんて・・・

それに反してデヴィット・ストラザーンの演じるエド・マローのかっこいいこと。
タバコの煙をくゆらせて「グッドナイト&グッドラック」ですから。
そんな彼の相棒を、ジョージ・クルーニー。
マスコミでさえマッカーシーの権力に怯えて本当の役割を見失っていた時、エド・マローはそれに屈しない。熱く正義感に燃えるわけでもなく、あたりまえのように淡々と。
そのかわり、タバコを吸う仕草や煙が顔に出ないマローの気持ちを表現している。

抑えの効いた渋い演技です。

もっと緊迫した展開でマッカーシーを追い詰めていくのかと思ったけれど、割とあっさりで、
あれ、もう終わっちゃうの?という短さだった。
大げさな盛り上がりを持たせないので、それがかえって現実味を感じさせる。
いつの時代、どこの国でも同じようなことが繰り返されているはず、そんな人間の愚かしさを<赤狩り>の時代を通して伝えるこの映画。
自分のスタンスを崩さず映画を使い分ける、ジョージ・クルーニーの柔軟性にほれぼれです。

*フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると
 <赤狩りは、国家権力が国内の共産党員およびそのシンパをその職などから追放すること。>
 『ウィキペディア(Wikipedia)』に載ってるマッカーシー上院議員は、普通の議員さんって風貌でした。

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寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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