犬小屋にネコ

ぐうたら図書館員がおくる猫の話。映画や本の話などもたまに。

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080727とろたバッグ



というのは、ウソですが。

先日誕生日だった母のプレゼントにとろたバックを作成したのだ。
「見返りとろた」と「誘いゴロ寝とろた」の二種類。
無印で安い無地のバッグを買ってきて、アイロンプリント。
しかし、転写ということは左右逆になるのでした。

とろたは見えない右目が薄い青色で元気な左目は緑がかった黄色なのだけど、それが逆。
見返りの庭の風景が逆。
見慣れたはずなのにどこか不自然。
なんだか、鏡の国のとろたです。
それだけで落ち着かない不思議な気分になるものですね。
先に画像を左右反転させておけばいいのかと思いつつ。
フォトショップなどという素敵なソフトは持っておらず。
うーむ・・・。

まあ、飼主の自己満足としてはこんなもんでしょうか。
ちょっと気になるけれど。
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猫鳴り猫鳴り
(2007/08)
沼田 まほかる

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晴れて気持ちのよい休日、家族連れのいる公園、買い物をしているスーパー。
ほんとうになんてことない普段の生活の中で、ふと何かに頭の後ろを引っ張られる。
ふと見れば、こんな日常は彼方に消えて奥へ奥へと引きずりこまれていくかもしれない。
どんな人にだって闇はある。
孤独だってあたりまえ。
誰にだってうまくいかない、どうにもできないことはあるのだ。
それを表に出すか出さないかの違いだけで。

単に「猫」と書いてあるだけが理由で手にした「猫鳴り」は、その気軽さに反して衝撃的な作品だった。
子どもはできないだろうと思っていた夫婦にやっとできた胎児が消え去ったその後。
絶望と孤独にとらわれた少年。老猫をみとる老人の話。
それぞれに生きていくことの寂しさというか、切なさというか。
それとも、怖さなのだろうか。
生きるっていうのは、薄膜に包まれたものなんかじゃなくて、もっと生々しいものをぶつけ合うものなんだと言われているような気がした。
どれも訴えることはあるけれど、動物好きにぐっとくるのはやはり最後の話だろう。
自分ならこんな風にしっかりと看取ることができただろうか。

そしてこんな本を書く、沼田まほかるという人はどうゆう人なんだろうか。
正しい日本語は外国から

進化し続ける日本語に対して、耳に優しい正しい姿の日本語を聞くにはいまや日本人ではなく外国人の口から発せられるものなのだな。
とりあえずそう感じた。
梨木香歩原作の児童文学(文庫化してるけど、結局は子どもに向けて書かれたもの)の映画化作品。
中学校でクラスになじめない主人公が、学校に行かれなくなる。
心配した母親はしばらく英国人の祖母(もちろん日本に住んでいる。母親は日英ハーフという設定)にあずける。そして、祖母との魔女修行がはじまる。
という、ストーリー。

梨木香歩を好きな人の多くはこの「西の魔女が死んだ」に感動した人が多いのだろう。
泣ける本の筆頭だ。
映画化にあたってこの作品世界を壊さずファンに伝えるかというのが、一番大変なことだったと思う。
結果として大筋ではずれはなかったのではないかな。
それでも自分がすれてしまったのか、元々ピントがずれているからか、実は少々退屈してしまったのだ。
そして終盤、すすり泣きが聞こえる映画館でまたしてもいたたまれない気持ちになった。
いや!少しはじわっとはしたんですよ。はい。
ああでもこれは『解夏』と同じことなのだ、きっと皆が泣くところは私のツボではないのでしょう。

文章で目にするとスッと入ってくる世界が、映像となると、よりわかりやすくなっているはずなのに目の前を過ぎていくだけのような気がしてしまう。
おばあちゃんの言葉の重みよりも、なんだか説教臭いなと・・・
しかし現実に中学生の子が観たら、きっと受ける気持ちが違うのだろう。
そうね。自分がこの映画の適齢でないだけなのだ。うんうん。
主人公視点で読んでいった小説とは違い、どうしてもおばあちゃんよりの視点で見てしまったのもそのせいなのだ。
素直な人が素直にみると、とてもよい感動があるのだと思います。

魔女である祖母役のサチ・パーカーの不思議な癒やし効果を発する日本語に心地よくなり。
ハーフといっても遜色ない顔立ちの母親役りょうは、お茶漬けが似合わないなぁとそこが一番お気に入りのシーン。
無愛想で不器用な主人公まいにぴったりのひょろっとした足の高橋真悠。
女性3代のつながりと違いが面白かった。
そしてなにより魔女修行の一環としてするおばあちゃんのお手伝いのベリー摘み、ジャム作りにラベンダーの上に干すシーツ!おいしそうなトーストは、映像で観ると格別ですね。

映画を観た人はぜひ、もう一度小説を目にすることをおすすめします。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
(2001/07)
梨木 香歩

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西荻窪に昔からある<こけし屋>
お菓子屋さんと思っていたが、フランス料理の店も併設していた。
そのこけし屋さんが毎月第2日曜日の朝8時から朝市を開いているという。
オムレツ、サンドウィッチやキッシュなどがすごく安く食べられる。
ましてや朝市をやろうだなんていうその心意気。いいじゃないですか!
ということで、行ってきました。

9時すぎくらいに西荻窪に着くとすでに地元の人で賑わっている。
お店の裏の駐車場スペースを囲むようにおいしそうな匂いが、これが春先秋口だったらステキに漂っていたであろうが、今は夏。
気分は火力と太陽の熱に負け気味であるが、それでも目の前で作られるオムレツ、カレーやハヤシライスの香りが朝抜きのお腹に染み入ってくるのです。

青空の下でも食べられるけれど、とにかく暑いので今日は店内へ。

こけし屋オムレツ


こけし屋


えーと、カニクリームコロッケが本物の味なのにこの値段!?
エビフライの海老のぷりぷりっとしたこと!
アスパラキッシュのじんわりとした味・・・

本当に良心的でびっくりだ。
飲み物ブースが非常に時間かかるのが難点ではあるけれど、とにかく楽しい気分になる。
なによりお店の人達が楽しんでやっている様子に、こちらもうれしくなる。
家族連れやご近所仲間が多く慌しい感じはするけれど、わざわざ来る方が普通じゃないのか
いやむしろ小さなお子がワイワイしているのを微笑ましくみながら食べるというのも、
日曜の朝としてはいいスタートなのではないか。
カレーを食べている人が
「カレーなのに本格的~!!」と感嘆していたのが印象的でした。

ひとつ疑問があるとすれば
洋食店なのに、なぜに鮪の丼・・・?

その後、お菓子を買って喫茶室(これもまた昔風で過ごしやすい)でケーキまで食べて。
ふぅ、ぱんぱん!
このまま西荻窪を去るのも淋しいと、「散歩の達人 西荻窪」で得た情報を頼りに歩くぞ。
題して西荻猫探訪。

駅近くの光鮨というお店に張り紙と猫がいるとあるが、今もいるとは限らない。
限らないけど行かないわけには行きません。知ってしまったからには行かねば。
この辺りかぁ・・・と通りを入ると。

光鮨の猫


<犬を散歩している皆様へ ここに居る猫は野良猫の為犬を引っかくことがある為気をつけて下さい>

と書かれるほど鋭い猫には見えないけれど、能ある猫は爪を隠すのだ。
ちゃんとお店の前でスタンバイ。
すごいぞ「散達」!

太陽は高く、連れも少々ご機嫌斜めになりつつあるがそれでも歩く。
なぜなら歩き始めてしまったから。
15分くらいだったか、ああ暑さのため計測不可能、もっと経っている気もするが
やっと八幡神社に着く。
そしてまたお目当ての猫を発見。

荻窪八幡神社の猫


猫なのか、オコジョのような小動物なたたずまいだが、とにかくご対面。
静かにひっそりとベンチの上で待っていてくれました。
せっかくなので、神社でパンパンッとお祈りをしてまたせっせと駅までひと歩き。

それでもまだ午後1だ。
早起き旨飯散歩と、健康的に過ごすには中々よいよい西荻探訪。

こけし屋朝市を知った本はこちら↓

東京てくてくすたこら散歩東京てくてくすたこら散歩
(2007/05)
伊藤 まさこ

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どうやら母はPTSDらしい。(本人がそう言っているので)
昼間でもとろたが長時間姿を見せないと、また物置か?!と
落ち着かなくなるのだそうだ。
確かに、ちょっとパトロールに出かけてもすぐに帰ってきて庭でゴロゴロしているから、
何時間も姿を見せないくらい遠くに行くことってないのだ。
恥ずかしいことに。

その日、いないいないとイーダちゃんの椅子のように家の周辺をそれとなく探していた母に、
件の物置のおばさんが声をかけた。
どうやらお詫びのお菓子がおいしかったようだ。
よかったよかった。
今後は勝手に物置を探してもよい。(お墨付きもらっても、やっぱ無理でしょ)
で、この間の猫、名をなんという。とろた・・・とろた!そんな名前なのー。と、豪快に笑ったそうな。
そしてとろたに、うろつくのはかまわないがサクラソウの季節に掘り返してうんこするのは止めるようにとの伝言を承ったのでした。
(とろたの名誉のために行っておくが、あそこの庭に出没する猫は多数いる。まあ、やっていないとは言い切れないし、たぶん・・・すみません)
その頃本猫は2階のベランダで・・・zzz
布団をしまいに上がったら、「あ!オレも入る!押入れで遊ぶ~」と暢気に入ってきたので、
むむっとしてしまう母なのでした。

また別の日、帰宅してもとろたの姿が見えないと電話あり。
ええーっ。またー。
と、何故か家の中で・・・zzz
あっけなく見つかった。

また別の朝には、こんなメールが。↓

今朝、雨戸を開けても現れず・・・どうしたのかなと思ったら食卓のの上に
・・・確か真夜中に出て行ったはず?・・・は忍者かmagicianか?
それともおかーさん?(無意識に要望に答えて窓の開け閉めをしていた?)

振り回される飼主です。
かわいいおじいちゃんは好きですか。

予告編に現れたジョージ・ルーカスの首、いや顎?にクギ付けになったのは私だけだろうか。
スラムダンクの安西先生よりすごい。
なにか病気なのか・・・と宣伝よりもそちらを心配してしまった。

さて、久しぶりのインディ・ジョーンズ。
何年も前からやるのやらないの、やらないんでしょと思っていたら本当に出来上がったので
それならば見ないわけにはいかない。
あのカンヌも大盛り上がりだったというのだから、間違いはないでしょう。

冒頭地面からもこもこっとなにか、怪しい物体がでてくるのかと思いきやプレーリードックで!
その脇をアメリカン・グラフィティの世界が駆け抜け、気がつけばロシア軍の女傑ケイト・ブランシェットの手の内に。
現れたインディの後姿が、丸くなっててかわいいおじいちゃんなのがうれしいような悲しいような。
機転を利かせて逃げれば、へまをする。結局、運に助けられるというおとぼけなところは相変わらずだけど、よりによって冷蔵庫の中に逃げなくてもいいだろう。というか、冷蔵庫の中に入ると助かるのだろうか。
笑っていいのかな、笑っちゃったけど。
でもあのシーンの必要性がいまいちわかりません。
お子さんがまねをしてしまうのではないかと抗議があるのではないか、それもまた心配ですよ。

時代は赤狩りの頃で、大学を追われたインディに行方不明の母を捜して欲しいとワカモノがやってくるあたりから本当の今回の旅がはじまる。
それにしてもさすがハリソンさん。昔の彼女マリオンがでてきた辺から突如<かわいいおじいちゃん>から<インディ・ジョーンズ>へ変貌する。
本当に「ベイビー」とか言ってるあたり、笑えます。

なんとなーく流れていく中でも押さえる所は押さえてあって、要所要所できっちりと魅せる。
久しぶりにハリウッドらしい安心して及第点を与えられる作品だけど・・・昔の方が熱が入って観た気がするのは自分が年とったせいなのか。
それにしても今回の探し物、クリスタル・スカルじゃなくてもよかったような気がする。
ゲキXシネツアーも最後ですよ。
今回も染さまが奥様をメロメロにするに違いないと、映画館に入ってみると平日昼間だというのに年齢層は若い。しかも満席だ。
誰もがもう染さんにメロメロだ。
(メロメロって最近使わない?)

今回のテーマは<究極の悪>
これでもかというくらい人でなしの悪い男を演じた市川染五郎。
「まったく反省しないところが大好きです。」と申しておりました。
口からでる嘘を刀のように操って人を斬る男ライ。
頭はからっきしで腕っ節のみ。人を疑うことのない弟分キンタを安部サダヲ。

二人が落ち武者狩りの最中に迷い込んだ森は<朧の森>
その森の魔物と自分の命と引き換えに王になるという取引をしたライ。
「お前の舌が動くように動く」という剣を手にし、野心をもってのし上がる。
そんなライの生き様と破滅の物語。

今回は大人な話だったな。いろいろな意味で。
上へ上へと進むたびに色気を増していくライは凄みがあるが、アオドクロの天魔王のようなカリスマはない。
自分の心に一滴の善なるものも信じていないライが悲しいどころか、返って潔いのはなんなんだ。
そこまでいったら誰にも止められないからか。
確かに演じるのは楽しかっただろう。
でも最後はあんまり潔くない。そこは狙いなのだろうけど、ちょっと引っ張りすぎな気もした。
血まみれ水まみれの新橋演舞場。
生で見ていたらもっと圧倒されるものがあったのかもしれない。

笑い担当阿部サダヲはきっちりと、楽しませてもらいました。
かわいく歌って殺陣もうまくて、役者だなぁ!
そりゃそうか。
期待していた真木よう子、もうちょっと表情に変化があってもよかったような。

とにかく、チケットの取れない芝居はこんな形でもっと見せて欲しい。
お家でDVDなんて寂しいじゃないですか。レンタルもないしさ。
いろんなお芝居をもっとよろしくお願いします。

19日からやるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭の招待作品映画が歌舞伎とミュージカルというので、
調べてみると松竹がシネマ歌舞伎、ソニーがライブスパイアという名称で舞台を映画化していた。
シネコンも頭打ちの昨今、映画界が演劇界に目をつけたのかな。
見る方としてはうれしい限りだ。
ことは、歌舞伎座へ行く前に寄ったラーメン屋。
そのトイレのドアに「すずめ二人会」のポスターが貼ってあった。
「怪談牡丹燈籠‐栗橋宿‐」を三遊亭圓朝のお墓のある全生庵でやるらしい。
白石百物語ですっかり牡丹燈籠に火がついて、平日だけどもういいや!と、チケットの電話をしてみると、昼間の回は空きがあるとのこと。
茹だるほどの猛暑が始まったその日、汗をかきかき全生庵へ行ったのでした。

「すずめ二人会」とは、落語家の林家正雀と歌舞伎役者の中村芝雀というふたりの雀さんが開く会。
いったいどんな牡丹燈籠になるのだろう。

日暮里で待ち合わせる、最近読んだ「警官の血」の安城さんが落ちた跨線橋はこの辺か。
天王寺駐在所に五重塔・・・15時開演にはまだ間があったので、なぜか安城さんを巡る散歩。
谷中墓地の真ん中にある五重塔跡の前の小さな公園で、休憩する男たち、パンを頬張るすずめと闘いに敗れた鳩、そして鳩を狙ってじっと見ている鳥部猫。
安城さん、治安は守られていますよ。

全生庵をめざしてひいひい汗を拭きながらゆくが、どうしても迷う。
同じ道を二度通る。
工事現場道のコンクリを直しているのか中の水道管を調べているのか
作業員と黄色いランドセル。ん。ランドセル?
なぜかひとりだけ、三分の一くらいの大きさのボクが、当然のように参加していた。
普通に輪の中に加わって腕組をして地面を見下ろしている。
そして作業員のみなさんの誰一人として、危ないから近寄っちゃダメ!とか、言っている素振りもなく。
一員として認めているようなのだ。
30分後くらいに通ると、現場は移動しており彼も同じように移動していた。

やっと見つけた全生庵には、座布団とパイプ椅子が並べてあり、扇子でぱたぱた扇ぎながら開演を待つ人たち。

お囃子が鳴って、
林家彦丸の落語、住職と林家正雀、中村芝雀による三遊亭圓朝についてのお話、
落語林家正雀「お露新三郎」で休憩が入って、
後半は二人の掛け合い噺で「お札はがし」と「栗橋宿」。
掛け合い噺は、落語のようなお芝居のような、正雀さんが<伴蔵>をそしてもちろん女形である芝雀さんが<おみね>をやったわけですが、
素顔で演じているのにもうそこにいるのは江戸っ子のおかみさん。
身振り手振り立ち上がったり、上目遣いで亭主を責めたり。
ひとつひとつの所作が美しい。
正雀さんの落語は親しみやすく、派手さはないがしっかりと伝えてくるように感じた。

すべてが終わった最後に、カッポレで景気をつけて、最後は一本締め。
怪談噺の後始末、今回は塩まきではなく気運をあげる方向で。
肩肘の張らない、ちょっとそこまで落語みてくらあ的な粋な会。
子どもが子どもらしく、地域の人が人間らしく生活しているところでやるにぴったりの「牡丹燈籠」だった。

しかし人ってあまりの暑さに寝てしまうものなのか、面白いのに頭がゆれる~。ああ~。
修行不足でした。

外に出ると夜の回のために入り口から本堂まで蝋燭が準備されていて、確かにこの方が風情があるな。
でも、明るいうちには明るいよさがあるはずさと圓朝のお墓参りをすると
同じ敷地の中に<ぽん太>の墓が。
もしやペットか。なんていい人なんだ圓朝師匠!

と盛り上がって帰ってきたけど、どうやらお弟子さんのようですね。
ゲキXシネツアー敢行中。
勢いで『SHIROH』も観てしまいました。
こちらはうって変わってロックミュージカル。SHINKANSEN☆RXシリーズです。
「帝劇初のオリジナルミュージカルを!」という試みだったとは知らなかった。

『SHIROH』とは、日本人なら名前は知ってる天草四郎を題材とした物語。
九州では迫害された農民たちがキリシタンを信仰していて、「天の御子」が現れるのを待っている。
その頃島原には益田四郎時貞という青年がいて、彼は以前は持っていた奇跡を起こす力を失っている。
そして天草にはもうひとりのシローがいる。
彼は歌うことで人の心を操るという不思議な力を持っている。
この二人のシローが出会ったとき、幕府側、反乱軍それぞれの思惑を飲み込んで歴史が動き出す。

益田四郎時貞を上川隆也。シローを中川晃教。

意外(といっては失礼か?)にも、上川くん歌えてました。
実直で己の不甲斐なさに悩む四郎はぴったりで、もひとりのシローの軽やかさと比べてもキャスティング的にもOK。
むしろ力強く一生懸命歌う感じ、中川くんのハイパーボイスが天の奇跡とすれば
すでに失ってしまった感が漂っていていいです。
普段音楽やミュージカルをしている人ってリズムのノリ、手の叩き方、どれをとっても音に乗っていて羨ましい。
そして上川くん。
ほどよいリズムの取り具合に、親近感が湧いてしまったよ。
最後の最後の投げキッスは中々お茶目でありました。ファン悩殺ですね。

構成としては一部ちょっと単調に感じる部分があったし、ふたりのSHIROHの葛藤が見えるシーンももうちょっと深く掘り下げていた方が私好みだ。
殺陣のシーンや橋本じゅんはいつも通りにキレがあり楽しい。
高橋由美子が歌えてたし存在感負けてなかった。
松平伊豆守の江守徹御大(私にとっては愛すべきハンプティダンプティ)の歌はいつも同じ曲というのが、
微妙に眠気を誘います。
そして御大、歌・・・上手なのか?
でも結局はストーリーの勢いにのまれて、すごいなー、生でみたいなーと魂吸い取られていたのですが。

ゲキXシネならではの楽しさは、開演前後に主役の声で挨拶が入ること。
今回は中川くんだったのだけど、ぜひ上川くんで最後の
「あなたの、上川隆也でした。」って言って欲しかったよ~。

と、いう気分にさせられるくらい面白かったということで。


7月3日付け朝日新聞によると、
談春の一席目「慶安太平記」は「善達の旅立ち」という部分、そして続きの「吉田の焼き打ち」を談志へバトンタッチするリレー落語となるはずだったそうだ。
この形式は、以前からおこなわれていたらしい。
そんなことも何も知らず。
「慶安太平記」っていうのは、こんな中途半端なところで終わるなんて不思議な話だなぁって思ってました。
「善達の旅立ち」の最後が、暗闇で男がふたり、さあさあこれから死闘を繰り広げるぞ!
というところで終わったので、続きが聞いてみたくて困ってしまう。

元は河竹黙阿弥作の歌舞伎の演目で、講談でも話されるそうだ。
そして登場人物の中に松平伊豆守の名前が。
ということは徳川家光の時代の話ということなのか。

彼には先日ゲキXシネ『SHIROH』でお目にかかったばかりなり。
こうやって知っていることがつながっていくとなんだかうれしい。
6月28日土曜日、歌舞伎座で開かれた「立川談志・談春親子会」へ行く。
熱心な落語ファンとは言えずおととしあたりからちょこちょこと観にいく程度。
それでこのチケット取れてしまったのだから、他に観るに値する人たちに見せてあげたほうがよかったかなぁと。
そんな風に思う会だった。
1日しかやらないということで、チケットもオークションなどで高騰していたらしい。
時間になってもしばらく出てこなかった二人が現れてすぐ、それについて談志の嘆き。
「今はもうなんでもこれ(キーボードを打つまね)でしょ?落語なんてそんな高い金払ってみるもんじゃないよ。」
それでも盲点だったのか幕見席は空きがありました。

歌舞伎座で落語をやる。
これはどうなんだろう。
やっと取れたチケットが3階の一番後ろ。
まず声が聞こえないのだ。
たぶん日頃から寄席に通っている人などには、雰囲気や流れで話を読み取ることができるのだろうけど落語素人のわたし。
前の方から聞こえてくる笑いについていかれないところがちらほら。
周りを見回すとやはりついていけてなさそうな人がちらほら。
顔がもっと見えていたらわかるんだろうけれど・・・残念。
建物は好きだけど落語を聴くにはやっぱり大きすぎる。

演目きっと直前まで決まらなかったのだろうか発表されず、談春の「芝浜」しか知っているものはなかった。
(あとで調べると談春が最初にやったのが「慶安太平記」、談志が「やかん」で休憩後「芝浜」)

談春は「赤めだか」も好調だし噺家として人気のある人みたいだけど、その「芝浜」の世界には入れなかった。
遠すぎたというのもあるのだけれど、どうしても女房に違和感があって。うーん。
しかし最後の女房を許すくだりはよかったです。
なのに・・・
旦那と女房の掛け合いが続く、みんな耳に気合を入れて聴く。
すると近くから「zzz・・・ぐー」
聴こえないんだから!ぐーぐーするなぁぁっ。
「慶安太平記」はおもしろかった。最後「うえぇーっ!?」と声出してしまうほど。
でもあのオチはありなんですか?

もっと談志師匠の体調が悪くなる前にこの会ができていたらよかったのに。
本人「お客さん、最後の高座をみたんですって言うことになるかも」などとおっしゃり、花道はきっとすごく長かっただろうなぁ。
よろけながらそれでも弟子のためにこの舞台にあがったのだろうな。
声が出ないだけでなく目眩するととても具合が悪かった様子で、どうにも話がでてこないんだよと
それでも、駄洒落30連発!(推定。これが「やかん」だったわけです)
それが面白いんだ!
体調悪くてこれなんだから、ホンモノ生で聞いたらすごかったろうなぁ。

最後の挨拶に談志の姿はなく。談春が「みなさまのご期待に添える形でなかったことは重々承知しております」とお詫びしていました。


赤めだか赤めだか
(2008/04/11)
立川 談春

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torota

Author:torota
寒いとつい、家でゴロゴロ。
お外にでようか、ぬくぬくしようか。

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